防犯パトロールが今日も行く
こんにちは、西木将勝です。
先週の金曜日は給料日後の初の週末ともあり、繁華街の各所は賑わいを見せていたのではないでしょうか?かく言う私も日頃のご褒美ながら、ほんの一杯ですが終業後に一人で行ってしまいしました(^^;;
活気のある繁華街と言えば、ネオンと人でしょう。人形町もネオンは以前から比べてだいぶ少なくなりましたが、人も比例するように少なくなっているように感じます…。
客引きは繁華街の常
人形町の特徴として、路面店などはそれまで雑貨店や民家だった場所が、飲食店として新規オープンすることが多いです。…まぁこれは人形町に限った話ではないのでしょうが。
しかし、企業やそこに住んでいた住人が立ち退き、飲食店を利用する人が減っているにも関わらず、飲食店が次々にできている状況は、飲食店側からしたらきつい現状でしょう。
飲食店という分母は増えて、お客という分子は年々減っています。少なくなる分子を増え続ける分母で取り合うのは、先々の経営に暗い影を落とします。ましてや、人形町など長年その地域に根付いて商売されている店舗にしてみては死活問題とも言っていいでしょう。
そうなってくると、お客を呼び込むためにはいくつかの手を講じることとなります。チラシのポスティングや駅などの人通りが多いところでのハンディング、及び呼び込みですね。
新宿などの大きな繁華街は昔から呼び込みのお兄さんが沢山いました。主に風俗やキャバクラなどの女性が接客をしてくれる店舗が多かったです。それはその地域の競争の激しさを物語るものでもありました。
では人形町はどうでしょう?実は数年前からキャバクラ等の夜のお店が開店をしだしました。それにつれて客引きが夜辻に立つようになりましたね。
中央区は禁止
客引きの出没はその町の賑わいによるところがあると思われます。しかし、その行為が不快に感じる人もいるでしょう。では中央区という行政はいったいどのようなスタンスを取っているのでしょう?
中央区は客引きを禁止しています。立て看板や青い回転灯を付けた自動車(青パト)がパトロールを行って、客引き行為は禁止だとアピールしています。
中央区の上の組織である東京都は迷惑防止条例という条例を施行しており、その中で第7条が「不当な客引き行為等の禁止」として明記されています。しかしここでは客引き行為を禁止しているのではなく、過度な客引き行為を禁止しています。
中央区はそれとは別に「中央区安全で安心なまちづくりを推進する条例」を平成16年に制定して客引きなどの勧誘行為を禁止しています。
この条例を基礎として地域の自主的なパトロールなどを推進し、客引きを行う人たちに圧力をかけ、健全な街づくりを行っています。
なれあいの果て…
さて、市民は生活の中で客引きを多くみることとなり、男性だけでなく、仕事帰りの女性にもキャストとしての勧誘をおこなったりしていました。無理な勧誘があれば都の条例に則って罰則を科すこともできますが、中央区の条例には拘束力はありません。
心配する市民の声は「区政を話し合う会」という場所でも意見として挙げられ、行政の立場とこれからの対応を求められました。
以下がその時の記事です。
やはり、対処は地域住民の自発的なパトロールによるところがあります。
夜になると4,5人が緑色の防犯パトロール用のベストを着た大人の人が人形町の商店街を歩いている状況に、時折遭遇します。
誘導灯を持ち、大通りを歩きますが、火の用心とは違いとくに声を出して何かを訴えるわけでもありません。
彼らが行っている抑止力とは何なのでしょう?私は客引きへの注視だと思っていました。しかし、先日見た光景は、客引きと防犯パトロールが普段のあいさつのように、慣れた感じでペコっと挨拶を交わしている様子でした。
もちろん、防犯パトロールがあるからといって強制力を持っているわけでもなく、できることは注意までです。しかし慣れあいは確実にあることがわかる構図でした。
ただ、ボランティアとして無償で見回りパトロールをしてくれていることには感謝しかありませんし、彼らがいることで幾らかでも客引きのお兄さんたちの心に抑止が働いているのであれば、私たちの不安を少しでも取り除いていてくれていることに間違いはありません。
悪ではないが…
条例でもはっきりと止めさせることができない客引きという行為。その行為を行っている個人は仕事として従事しているのであって、人形町の客引きが強引な行為に及んでいるかと言えば、そういうことは少ないでしょう。しかし、彼らが路に立っているとう事実に恐怖や不快を覚える人がいるのも事実です。
今では各店舗が客引きをする人を配置しているのではなく、言ってしまえば客引きをする会社に委託しているという構図もあります。その場合、注意するにも案内するお店ではなく、その客引きが所属している会社の場合もあり、お店が襟を正すことは少ないでしょう。
また、キャバクラ等の女性が接客するお店だけでなく、ハンバーガー屋さんも立っているので簡単に線引きをすることができないのでしょう。
強いて言うなら、これ以上路に立つ人の数が増えないことを願うばかりです…