三井不動産のねらいは?
こんにちは、西木将勝です。
最近思うんですが、再開発ってなんなんでしょうね。
確かに必要性を感じるものもあります。テコ入れを行うことによって、老朽化したり寂れている雰囲気を一新することができます。
最近で言うと、築地市場はその範疇に入るのかなって思います。
築地の場内市場にいったことがある人も少なくはないでしょう。私は地面や建物はボロボロで老朽化と衛生面で驚いたことをおぼえています。
築地に市場があることは反対ではありませんが、建て替えの必要はあると思っていました。小池都知事が知事選に出馬したときは、築地市場の救世主のように登場しましたが、結局は掻き回しただけで元のプラン通りでした。
人形町の再開発は必要か?
以前ブログにも書きましたが、甘酒横丁が大々的にテコ入れされて変貌する計画があります。
三井不動産が計画実行します。
しかもその計画案が甘酒横丁の明治座までの道のり8割を、1階がテナントの高層マンションにするもの。同時に人形町商店街の甘酒横丁側をすべて同様に地上店舗の高層マンションで建て替えるもののようです。
今回の施行会社である三井不動産の狙いは、すべての棟をデザイン統一することで綺麗なマンション群にするというものだそうです。…聞いただけですが。
しかし、私にはその必要性が全くわからないのです( ̄▽ ̄;)
まず、誰がそれを求めているのでしょう?
そこに住まう人々?
…いいえ、だってそんなことされたら空がなくなるし、雰囲気もなくなります。特に私の知る隣接するような場所で住む人たちは、地価も上がってただただ住みにくく税金が高くなるだと懸念を示しています。
商店街?
それはないでしょう。雰囲気が来客の鍵でもあります。確かに人形町周辺の雰囲気は年々変わっていっており、昔ながらの景色はなくなってきています。しかし、画一的な街並み、見下ろされるマンション群に誰が魅力を感じるのでしょうか?
人形町で働く会社員?
今ある大小様々なビルにはオフィスも少なくありません。しかし、以前より中央区の再開発計画でマンションが乱立して、人形町の企業は以前に比べると目に見えて減っています。そしてまたオフィスビルを減らしてマンションを建てるのです。地価が上がるということは賃料の値上げにもつながります。
街作りの旗手である中央区?
有り得なくはないですね。住民税が入るから。過去に比べて年々増加傾向にある中央区の在住者ですが、それも中央区が主導してマンションを立て続けた結果です。しかし、今回は行政としての介入はないと地元の人向けに開催された説明会で明言したようです。
結果、三井不動産の独走のような気がします。。
三井不動産は人形町にチカラを入れている
大規模な再開発にあたり、周辺の土地の買収、及びマンションの建造を進めている三井不動産。住民の説明会では人形町に対する思いを、開発の担当者たちが語った映像を見たという人がいました。
その映像は今回の計画の為に作られたものではなく、近場で建設工事が進んでいるマンションの為に作られただと言っていました。そこには人形町商店街や甘酒横丁などの風景やネオンを映し、人形町をよく見せた映像になっていたそうです。しかし、その映像を見た人曰く、その半分は今回の三井不動産の大規模再開発で撤去を迫られている場所のようです。
映像では今の人形町のイメージを戦略的に使い、そのマンションが軌道に乗れば、その雰囲気を壊しにかかる戦略が悲しいです…。しかも人形町への真摯な思いを語っていたと言っていますが、それが人形町にとってどのような良い効果をもたらすものなのかは語られておらず、結果私たちが一生懸命やりますしか聞こえてこなかったそうです。
清州橋近辺の再開発
浜町の方に清洲橋が架かっています。この近くには10年以上前に建設された大型のマンションが1棟あります。その1階には24時間営業のピーコックがあり、住民には便利な物で多くの人が利用しています。
その周辺は三井不動産とは別の不動産会社が再開発を担っています。そこはマンション建設だけでなく、その地域をどう盛り上げていくかを考えて、他地域で人気のある飲食店を誘致するなどして「街」を作ろうとしていることがわかります。
もともとその地域に住んでいる人の感情などはわかりませんが、今回の三井不動産の再開発とは少々異なるように思えます。
もっと地域に寄った開発を
私は人形町に飲みに行く単なる客ですが、今回の再開発計画に該当する地域でお店を営んでいる人たちの中で割と多くの人が疑問を感じていると聞きます。人形町を考えるならば、甘酒横丁を考えるならば、完成後どのようにその地域へ人の足を運ばせることができるのかなどをきちんと検証して示す必要があるようにも思います。そうすれば住民の心に響くこともあるでしょう。
自社の利益追求だけが見えてしまうようでは、未來の為の街づくりとは言えないでしょう。